2010年12月23日木曜日
今となれば作日になってしまったが、宇都宮のホテルでのチュニジアの駐日大使との昼食会に夫婦で招かれて久しぶりに現役時代を想い出す経験をした。どこの国の大使も勉強家で話し好きで常に本国の国益を考えて人との付き合いを重ねておられるのがよくわかる。N.H.大使も日本への思い入れを熱く話された。チュニジアと日本が共通する点を指摘され、チュニジアが日本を尊敬されている理由がよくわかった。チュニジアはかつてカルタゴがローマに破壊されたところであり、日本は原爆で広島、長崎を破壊されたという両国とも、戦争の犠牲を負っているがそこから両国とも立ち上がってきた。天然資源は無いが、ヒューマンリソーシスが財産となって国を復興させてきた。チュニジアは小国だが、価値観は同じ。日本は強くなってアジア近隣諸国を助けて繁栄への道を作り上げた。更にODAの下、チュニジアにも沢山の援助を与えてくれて、かつての宗主国フランスよりその規模は大きい。日本に対する感謝の気持ちがにじみ出る話をされた。だから、1993年当時、日本が安保常任理事国になれるよう運動した時、アフリカではチュニジアがまず手をあげてサポートしてくれたのである。当時、国連日本政府代表部に赴任していたことから、夫がその話を始め、チュニジアの親日的対応に改めて感謝する場面があった。1954年に独立し、2年後に初代の駐日大使が天皇陛下に信任状奉呈をした際、昭和天皇がカルタゴと広島の話をされたのだそうだ。それが大変印象深かったというお話である。とにかく、一貫して日本を信頼し尊敬されていることが良く分かった。更に、今世界が大きく変わって行こうとしている時、日本は、近いアジアよりも、遠いアフリカを見て、力を与えて欲しいという願望も見えた。短い昼食会(大使は午後、小山で講演会があるということで、このホテルの会長とお知り合いということから宇都宮まで足を伸ばされたということであった。)の時間に内容のある友好的なお話が聞けて大変勉強になった。同席された方々も内容のある会話に参加出来たことを大変喜んでおられた。小林シェフのフランス料理は素晴らしい。レストランは盛況であった。残念ながら車の関係でワインが頂けなかったのが悔やまれる。
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