日光清風塾第51回講話会「ASEAN10か国大使招聘プロジェクトを前にして」7月10日
平成28年度の総会の後、講話会の始まる前のインターミッションを利用して、地元の音楽家、福田倫子さんがフルートの演奏を根本有貴さんのピアノ伴奏でやって下さいました。
① イギリスは本当にEUから離脱するのか。
② イギリスの若者や高齢者は現首相を好まないのでは。
③
今回のようにイギリスで起きたことがヨーロッパで又 起こらないのだろうか。
④
中国の海洋進出の本当の狙いは?
これらの疑問に対応しながらイギリスとEUとのこれまでの関係を歴史的観点から説明。1973年にそれまで申請していたイギリスがEUに加盟すると、世界に大反響をもたらすことになり、大英連邦国が危機感を抱き、アジア、太平洋地域に近づく発端となる。EUは2009年、リスボンにおいて28か国が政治的に統一される条約が締結。通貨の統一は政治が一つになるということで、そうなると、EUのレベルは低いと見なされ、外国人に反発する保守的感情、ポピュラリズムが台頭。生産業が盛んなドイツでは労働人口が増え、経済的に成功する一方、労働人口が増えない金融業中心のイギリスでは反発が大きくなり、今回の離脱問題が出て来た。これからの世界経済で重要なことはヨーロッパの経済がどうなるかである。ドイツだけの一人勝ちで、ヨーロッパ経済は活力を失っている。
ASEANは東アジア地域協力の生みの親。ASEANは5か国からスタートし、今や10か国となっている(シンガポール、インドネシア、マレイシア、カンボジャ、ブルネイ、ベトナム、タイ、ミヤンマー、フィリピン、ラオス)。関税零の単一国家を目指し、ASEANは日本、中国と対等にやろうとしている。日本としてはASEANの提案に温和に同調し、TPPとRCEP(東アジア地域包括的経済連携)の両方に携わる立場にある。東南アジアの労働者の数も頭打ちとなり、外国人労働者を取れていない日本は、経済連携の戦略を考えておかないと遅れを取ることに。東南アジアへの鉄道を敷設するのが夢だと語る中国の女子学生から、東南アジアを征服しようとする中国の自信が感じ取れ、日本は頑張らないとASEANは中国の経済支配下に入っていくだろう。今度のASEAN10か国大使招聘プロジェクトにはこれらの国々と滞在型の経済交流を繁栄させたい意図がある。絶好のブランド名を持つ日光でそれをスタートさせてはどうかと市に提言した結果、10月17日、18日に実施される運びとなった。
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