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2019年7月30日火曜日

上海からの歌姫との出会い Encounter with a beautiful soprano singer from Shanghai




 7月25日 ユウ燕in宇都宮コンサート実行委員会主催、宇都宮中国学友会共催によるコンサートが宇都宮ホテル・ニューイタヤで開催。宇都宮大学の中国人留学生が同大の国際部協賛ということで私達に案内があり、夫は都合がつけず、その分、二人の義理姉を誘って聴きに行きました。美しいソプラノのシルキーヴォイスというチラシの見出しはそのものズバリ。宇大に留学し、そこから東京芸大の大学院声楽科終了した後、上海師範大学音楽院で教師をするかたわら、プロ活動16年のキャリアの持ち主。テレサテンの再来、東洋のマリアカラスと讃えられる歌姫という評判は想像以上でした。シルクのようなヴォイスだけでなく、ステージでの表情、動きが何とも美しく、エレガントであり、チャーミングであり、人柄が一瞬にしてわかる素晴らしいアーチストでした。優しいトーンの日本語でのトークが実に耳に心地よく、会場を品の良いそれでいて笑いのある心地良い雰囲気にしてくれました。オペラ曲、トスカのあの名アリアからテレサテンの名曲、日本の唱歌の数々を1時間半、たっぷり歌って私達を酔わせてくれました。「涙そうそう」を手話を入れて全身全霊心を込めて歌われたのには大感動しました。
 そして、行けなかった夫の提案で驚いたことに、まだ面識がないながら、留学生を通していろいろ時間調整など相談したあげく、翌朝、朝食を我が家でご一緒にすることになった。少しでもネットワーク構築のためにとの主人の思いがここでも実現することに。
向かい合ってお話して、ますますそのお人柄に魅了されました。お話しているといろいろなところで接点が見つかるのも嬉しいことであり、楽しくなる。金曜日だったので私はいつものクラスのため、途中で失礼してしまうはめになったが、その後彼らは那須の方に次のスケジュールのため移動された。ここでもう一つのサプライズが。これも夫の提案で翌日の27日に宇都宮キリスト教会でのピアノ奉献記念コンサートの話を持ち出し、若手有望のピアニストを紹介したいことから結果的にユウ燕さんもコンサートにジョインする運びとなったこと。5月に上海に誘ってあちらで演奏してくれた大野紘平君の柔軟な心にも改めて感心しました。初対面の人の歌の伴奏をいくらプロでもすぐ出来る物ではない。彼らは15分音合わせしただけで、サプライズ舞台としてで4曲も演奏してくれたのです。会場は大変な盛り上がりで、中には、感動の涙を出す人達もいました。型に嵌ったコンサートではなく、大変、温かい、プログラムもフレッキシブルな、楽しいトークの入った、実に、心癒されるコンサートになりました。もう一人、紘平君の親友、チェリストの宮田浩平君も加わり、彼の技術とキャラも大変なもので、今までにない、ユニークで最高のコンサートなりました。又、新しい世界の広がりが見えました。

2019年7月25日木曜日

第23回女子留学生日本語弁論大会in栃木




             7月6日、WFWP主催の恒例の栃木県女子留学生弁論大会が宇都宮で開催された。審査員の一人として長年携わってきていたが、昨年より審査委員長が退任された後を引き受けて今年は二回目。他の行事と重なったためか、出場者が4人というのは少々淋しかったが中に突出して出来ばえの良い学生さんが居て、感動させられた。ミヤンマーからの足利工業大学
            (今では足利大学と改名)に通う女子学生。東南アジアからの人とは思えない快活でオープンマインドな輝いている学生さんでした。最初は目的も無く両親について日本に来ていたが、日本語を覚え、勉強していくうちに、何を目指して勉強するか、勉強する意味を見つけて今では大学で土木学を専攻し、いづれ、インフラの未発展な母国に帰って国のために働きたいという、将来の目標に向かって進んでいる女性で、内容、日本語、フリーハンドでのプレゼン、全てにおいて素晴らしいものでした。将来が頼もしく、ミヤンマーのこれからが想像できるもので、彼女は、今度は関東大会に出場することになった。頑張って欲しい。

2019年7月11日木曜日

第76回日光清風塾講話会要旨  令和元年6月30日


76回日光清風塾講話会要旨                  令和元年630

「ヨーロッパの右傾化は世界にどのような影響を与えるか」



(日光清風塾の総会に続いて、上記のテーマで塾長による講話会と当塾会員である相場晧一さんによるフルート演奏が開催された。更に、折しも625日~71日まで、日光でホームステイ体験中の中国浙江伝媒学院学生8名の一行と宇都宮大学の留学生5名も講話会に加わり、最後には若さで賑わう交流会が実施された。)



講話の要旨



トランプ大統領の自国優先主義はヨーロッパの右派を鼓舞。イギリスの動きは彼を喜ばせるもの。



   EUが抱える問題は経済格差が大きい事。貧しい国が多く、豊かな国が財政を助ける運命にあるため、イギリスのEUからの離脱問題が発生。

   難民流入問題が2015年にピークに達した。200万以上。人道主義と労働力不足からメルケル首相は100万人の難民を受け入れた。国際協力を主張。このメルケル首相の政策ドイツ国内で反感を買うことに。イギリスが一番大きな反感を持つことに。

   人種差別問題が深刻化。アラブのテロリストの問題。ノルウェー、フランスでも。ヨーロッパでのテロ事件後、塾長がパリで回教徒組織副会長(弁護士)に会見した折、彼は自分たちはフランス人でフランスのことを考えて生きている。親の代にアラブの国から移民してきたが、自分たちはフランスで教育を受け、フランス社会の中で生きる術を学んできたフランス人であり、回教徒のテロに反感を証言したことが印象的。

   イギリスはヨーロッパの国とは言えない。イギリスはEUの前のEECの経済の発展ぶりに魅せられて加盟申請をしたがドゴールに拒絶された。何故?イギリスとアメリカは第二次大戦の同盟国であり、イギリスの背後にはアメリカが存在。文化伝統がヨーロッパ大陸とアメリカとは異なる。イギリス、アメリカは経験主義(帰納法)に基づき、大陸は理屈優先の演繹法。ヨーロッパを統一しているものはキリスト教。従ってロシアはキリスト教文化圏でヨーロッパに含まれる。今やイギリスは経済状態の悪いEUから離脱を求めている。



お金は経済の手段だけではなく、政治が統一されるということ。共通のお金を持つということは共通の社会を運営すること。イギリスはEUに本心から入っていなかったから離脱し易い。ユーロの崩壊はEUの崩壊に続く。これは世界経済に大きな影響を及ぼすことになる。

中国の一帯一路政策はヨーロッパを中国の経済圏に巻き込みアメリカに対抗する可能性はある。経済的に健全なもので世界経済の安定に貢献することになるのであればこの政策に日本も参加することになるだろうが、米中関係が難航している今、日本の立場は難しい。

2019年7月9日火曜日

浙江伝媒学院学生8人一行が来日光(6月25日~7月1日)、1週間のホームステイ

浙江伝媒学院学生一行8人を梅雨の時期に迎えてのホームステイプログラムだったが、要所要所では雨はストップ。滞りなくスケジュールをこなして無事に帰って行った。準備段階ではいつものホストファミリーは悉く不都合ということで、新たなHF探しに奔走。しかし、犬も歩けば棒に当たるではないが、真剣に歩くと道は開かれるということを今回も学んだ。幸いに素晴らしい新たなHFとの出会いがあり、何とか学生達のプログラムを完遂出来てJR日光駅で見送った時はホッとした。世界遺産を抱えた日光見学の日は暑い陽が射す真夏日となり、奥日光での中禅寺湖河畔の散策は緑鮮やかな木立の新鮮な空気も手伝って彼らは自然の美しさを堪能してくれた。江戸村では日本の忍者文化を体験し、我が家に移動してBBQをやったが、予想では雨ということで心配していたところ、BBQの時間帯だけ、ピタリと雨が止んでくれた。宇都宮大学では国際学生交流会をやり、最後の日は日光清風塾の総会後の塾長の講話会に参加。日本語、英語、中国語が飛び交う講話となった。当塾会員でもある相場先生によるフルートのミニコンサートが続き、最後の交流会が行われた。今回の学生は日本語専攻者はいなかったが、今はやりの翻訳機を駆使して、ホストファミリーとのコミュニケーションは全く問題が無かった由。1人、アニメを通して、日本語を独学している学生が居て、アニメのキャラクターの吹き替えを日本語でやるというパフォーマンスをやってくれた時は、皆、大拍手。迫力があり、まさに演じきった彼の努力に感銘させられた。若い人達の交流がこれからの平和構築のエネルギーとなることを信じて私達はここ数年こうしたボランティア活動を続けてきている。