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2013年3月24日日曜日

日光清風塾 第21回塾長講話会

3月24日(日)
恒例の塾長講話会は今回で第21回目。今回のテーマは「アベノミクスについて」
いつものように、まず参加者への問いかけから入り、わからないなりに考えることによって、問題が見えてくる手法が定着してきている。

「アベノミクス」は日本経済を生き返らせると考えるか? Yes? or No?
Yes の場合、考えられる理由を列挙。
   ①金融緩和によりお金の巡回が増え需要投資が増えるから
   ②円安を導き輸出が増大するから
   ③財政拡大により公共事業費が増えて仕事が増える
   ④TPP参加や規制緩和等の産業政策で生産拡大、輸出拡大を導くから
No の場合、
   ①公共事業拡大に疑問ー働き手がいないという問題が出ている
   ②全体としてアベノミクスは題目をかかげただけで実績がまだ無い。何もやっていないのに何
    故株価が上昇?

3本の矢の分析
○物価上昇率2%になるまで無制限の金融緩和対策ー日銀が国債をどんどん引き受け、企業が発
 行する証券もどんどん引き受けるとどうなるか→円が流出する→インフレ化
○機動的財政政策ー13兆円もの補正予算を成立し来年度予算も国会で審議→100兆円を超える
 予算を組むにも日銀の購買力が基本にある。
○民間の経済成長戦略ー技術革新をして競争力を高める。賃金を増やすかわりに企業の内部留保を増やして将来の投資に備えるやり方でいいのか。国内の需要を増やすことが重要であり、そのためにー産業政策によって労働の質を向上させ、収入を増やす。それには労働者の再教育(情報技術を使いこなせる労働者の教育と語学教育)、少子化対策、女性の活用を目指すべき。政府、企業、労働者が一体となって政策転換をやるべきだろう。

全体のアベノミクスは題目をあげただけで今後どう実現されるか6月の発表に注目。
しかし、題目決定の迅速な決断が市場に期待感を持たせ、外国人の投資の増加を招き、株価が上昇。日本の経済を縮小させてきた15年に及ぶデフレからの脱却が必須→市場を元気にする入口となる。
デフレ脱却にはまず収入を増やすことと人口増加対策(少子化対策)→インフレ化対策

まだ実績が見えないためにYesもNoもはっきり意思表示出来ないというのが大方の反応であった。

最後に労働経済白書に登場した「合成の誤謬」の解釈
 経済再建のために利潤追求に走ってリストラと賃金引下げを同時に行った結果、逆効果を生ん
 だ。雇用を増やし、賃金を増やさなければ経済は発展しないことを諭すもの。
   

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