10月9日
ボストンのフレッチャーで夫の同期だったリックがアリソン夫人共々初めて日本を訪れた。グループでの観光旅行に加わっていて日光迄来る時間が無いというので、私達は彼らに会いに東京まで出かけた。夫は卒業以来初めての再会であり、私はお会いしたことが全くない。彼らの再会がどんなことになるか、楽しみであった。半世紀は大きい。若々しい青年が一挙にお爺さんになっているのだから無理もない。ロビーの椅子に座って夫とっ待って居た時、エレベーターのドアが開いて、中から不審げな細い声が聞こえた。”Masao❓” 立ち上がった我々に向かって恐る恐る近づいてくる老夫婦。お互い、”Masao?” ”Rick?” と確認し合って、やがて声はクレッシェンドになり、”Oh!Yah!” ”My goodnenoss!" あとはゆるやかに、しかし、お互い別々の世界で幾星霜を過ごして積み重ねた異なる経験の報告へと一気に走り出す。予め夫が探した彼らが喜びそうな眺めの良いレストランを予約しておいたので、そこへ移動。雨の中ではあったが、東京の街を歩くのも良かろうと地下鉄で15分。品川のプリンスホテルへ。38F の和食レストランに案内。メールでは時折、情報交換をやっていても、対面となると趣が違う。学生時代に戻って、当時の仲間の思い出やら、近況やら、懐かしい話で盛り上がった。アリソンも名門ス三スカレッジ出身で才媛だったのだろう。心理学を専門にしてキャリアウーマンだった。彼等は歳相応に、動きが少々遅くて健脚では無い様子だったが、頭脳は明晰。彼の方は、Boston GlobeやWashington Postなどでデスクをやった人。同期で記念の文集づくりなどではまとめ役をやっていたよう。お互い3人の子持ちであり、孫の年齢も近い。同じ世代の話が出来てしゃぶしゃぶcuisineに舌鼓を鳴らしながら、又、冷酒をいただきながら、楽しい再開の一時を過ごすことが出来た。彼等の日本観光は14日間で昨日成田に到着したばかり。まだ時差ボケをかかえていて、かなり、疲れていたに違いないが東京で54年振りに再会出来たことはミラクルだと言って喜んでいた。夫は数日前から所要で東京に来ていたが、私は今日の昼に日光から合流。これで、又会えることがあるかどうか。名残惜しい別れとなったが、今はメールで交信できる。いつまでも元気で近況報告が出来ればと祈って別れた。帰宅したのが夜の12時前。実は、帰路が大変だった。東武で車と車両の事故で電車がストップしていたため、急いでJRに変更。最終電車に間に合わなかったら宇都宮に泊まるしかない。祈る気持ちでいたおかげで、宇都宮からの日光線の最終便(10:48)に間に合った。やれやれ!翌日はコーラスの練習日。しかし充実した特別の日であった。
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