ページ

2025年8月3日日曜日

7月9日 シンガポール特別講演会

 7月9日(水)

中国旅行を終えて間もなく、旅行中も関係者と連絡をとりながらこの日光清風塾が発案した特別講演会の準備は継続してきていたが、帰国後直ぐということでかなり緊張していた。しかし、成せばなるもの。シンガポール大使のお人柄に助けられ、宇都宮大学との共催のおかげで無事盛況に終わった。以下講演の要旨を記録しておこう。

宇都宮大学と日光清風塾の共催によるオン・エンチュアン駐日シンガポール大使による特別講演会           202579日(水)於 宇都宮大学 陽東キャンパス

講演要旨       

 テーマ:

「インド太平洋地域の経済と安全保障及びシンガポールと日本の協力の展望」

オン大使のプロフィール:

 1968年生まれ(57歳)。日本政府文部省の奨学金により、東京工業大学に留学。1993年工学学士号取得。翌年外務省に入省し、2002年にはフルブライト奨学金により米国スタンフォード大学にて国際政治学修士号取得。20236月より駐日シンガポール大使在任中。

 (講演が始まる前に、1か月前に新たに立ち上げた日光清風塾合唱隊が大使を歓迎する気持ちを込めてシンガポールでは誰でも知る「Singapura, oh, Singapura」を石井真由美の指導の下で高らかに心を込めて歌った。これは功を奏して、後で大使は「シンガポールに帰りたくなった!」と言われたし、秘書の方からは「涙が出そうになった」とコメントをいただいた。)

  オン大使は流暢な日本語で講演されたことに出席者はまず、感銘を受けた。その、笑顔の絶えない長身の大使からは温和なお人柄が滲み出ていた。講演のテーマは世界に視点を向けての切り口でかつては日本を目指していたシンガポールが今や日本を追い越している状況である話は印象的であった。シンガポールと日本は来年国交樹立60周年を迎える。国際ルールに基づきASEANを通じた地域協力に取り組む為の指針などが話された。

 戦後80年間、リベラルな世界秩序はルールに基づく多国間主義と自由が保たれるべく努力がなされてきたがトランプ大統領を始め、保守的、自国保護主義を重視して、秩序維持のためのルールが変化して行く流れになるのは危機的状況である。日星関係は二国間の協力をより強化にし、ルールに基づく秩序の維持を目標とすべき。包括的、戦略的なパートナシップの構築を目指し、共に取り組むことにより、より安定した繁栄が齎されることが強調された講演であった。


0 件のコメント:

コメントを投稿