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2012年9月2日日曜日

「大使館ウィークin Nikko」

ついに9月に突入。この壮大なプロジェクトをかかげ、7月に入ってからやっと本格的にみんなで内容を練り、関係者との交渉、意思疎通作業、ボランティア精神をフル回転させながら試行錯誤で模索してきたチームの一角に身をおいて、スタートが遅い中で本当にやれるのだろうかとの不安とプレッシャーに負けそうになり、一時体調を崩し、つぶれそうになった私。こんな重圧を感じたのは初めてだったかもしれない。しかし、それは受け身で全てを背負うという傲慢さに起因していることが分った時、私の気持ちは一転したような気がする。組織の中での自分の役割を自覚出来てこそ、車輪はスムースに動くということ。信念を持って動くことの強さを夫から改めて学んだ。最初のハードな時期を何とかクリアできて私は一皮剥け、生き返ったような気がしている。まだハードルは沢山あるが、今では楽しい気持ちで準備作業に専念出来るようになった。まだ、自分に出来ることがあり、必要とされているという思いが励みになり、むしろ感謝の気持ちが先行している。

今回の行事の中の一つである紫雲閣ギャラリーでのマリ・ドゥルエさんと港千尋氏のコラボの展覧会がある。フランスのナント市に在住のマリ・ドゥルエさんから次のようなメッセージが届いた。意訳するとこういう内容である。思わず感動して涙が出た。予算が無くて、彼女を招待出来ないのは残念である。  「大使館ウィークin Nikko」のブログ→www.embassyweek.blogspot.jp
 
親愛なる日本の皆様へ

この『大使館ウィークin Nikko』の展覧会に私が参加し、写真を取り込んだ作品を通して、写真家、港千尋氏と語らうことが出来ますことを大変光栄に思います。

フランスからみなさまに向って何かを述べようとすると、3月11日に日本を襲ったあの恐ろしい大災害のことが思われ、胸が強くしめつけられます。

私がいまだ訪れたことのない日光ですが、その日光に豊かな遺産があるということを知っています。日光の自然は特別に美しいということ。その建築は人間と自然が調和したお手本であるということ。日光は、世界のどこかで、知恵と美を学ぼうとしている全ての人達にインスピレーションを与える泉であるということを。

この『隔たりと連なり』の展覧会と私が被災地の風景を出発点にして作り上げた作品とが、日光に学ぼうとする心に響いて、みなさまそれぞれに心の安らぎと静けさを伝えられたら嬉しく思います。
                        2012年9月 マリ・ドゥルエ

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