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2012年12月9日日曜日

日光清風塾 第19回講話会「TPPについて」

第19回講話会が12月9日に開催された。衆議院議員選挙戦真只中の折、まさにホッとなテーマとして「Trans Pacific Partnership」がとりあげられた。例によって何故TPPに参加すべきか、何故参加すべきではないか の挙手から始まる。大半は協議には参加すべしとの意見だった。参加どころか協議にも反対という人達もかなりいた。
賛成の理由=市場拡大、貿易拡大により地域経済が拡大して繁栄につながる。
反対の理由=食料自給率が更に悪化、国家主権の問題、国民皆保険が脅かされる。
①WTO(世界全体の関税を取り払って貿易拡大を狙うもの)の存在のかげが薄れつつある。1980年代、東京ラウンド=世界経済の拡大を目指して関税を引き下げを決定。ドーハラウンドでは農業の議論があった。更なる関税引き下げの合意があったが、国々の利害調整が難しくなって、その後進まなくなってきている。
②1997年に東アジア金融危機がバネとなって東アジア地域協力機構が発足(13カ国)。対中国経済政策として日本が地域構想を立ち上げ、インドを引き込む。(16カ国)13であれ16であれ、この構想は米国にとっては好ましくない。日本が提案したAPECを基に米国は環太平洋地域全体を包括した地域共同体を提案。これがTPP。いずれにしても環太平洋の大きな経済圏を作るべきということ。中国はTPPに入らない。何故?①政治的理由は対米であること。②経済的にはまだ低くて自由経済体制ではない。
日本はしぶとい外交路線をとっている。日本は二つの経済共同体に両方に跨り、中国と米国との関係のバランスをとろうとしている。
国内での議論:国民皆保険が脅かされて混合診療(健康保険でかばー出来ない部分を民間保険でカバーするケースでこれは日本では非合法)になる。そこで国家と民間との間の解決方法として 規制緩和目的のISDS(Invester State Dispute Settlement)、ラチェット条項(関税を引き下げたらまた元には戻せない)という言葉が出ている。
農業の問題にしても日本の将来の農業の未来図を示して若者を育てるべき。どうやって今の農業を守り続けるかではなく、どう変えるか。未来図を描き、成功例を作ること。若い人達を引き付ける将来図を示し、農業教育、人材育成をすべき。今までの農業が保護されすぎてきた。
農業の7つの政策:①規模拡大を加速させる。②生産と販売の合理化③エネルギー資源の活用④農林の再生、活性化⑤水産資源の保護育成⑥耐震強度⑦原発災害対策
政治家はもっとわかりやすく国民に説明すべき。説得出来ていない。問題の内容を理解せず、お化けのままにしているから、国民は不安のままである。
パワーポイントを使いながら経済共同体の図式を使いながらの解説はわかりやすく、TPPもグローバルな視野で理解出来たのだろう。最初はTPP参加は反対という人達も最後には誰も手をあげなかった。

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