
家族はそれぞれに忙しく、おとうさんは国際関係の仕事をしていて、よく海外出張に出ていたし、おかあさんも海外からの研修員相手の仕事を時々やっていたし、子供たちはみんな学校が忙しかった。仕事のないわたしだけがいつも留守番をするはめになったが、一日中一人でも平気であった。これも猫の優れたところである。そんな時はゆっくり静かに睡眠をとっていれば問題なかった。
最初は水とミルクが与えられただけだと記憶しているが、そのうち小さく砕いた魚の肉とか鰹節をもらうようになり、どんどん成長していった。おかあさんは、何気なく食べるものを出してくれる。でも、いつも「ほら、ミーちゃん。おいしいわよ!」と言ってわたし専用のお皿に何かのっけてくれる。匂いをしっかり嗅いで、危ないものではないかどうか確かめて、慎重に食べるのがわたしの生まれつきの習性。量もほんの少しで、がつがつ食らいつかないところも生まれつき。沢山食べてなくても運動は抜群にやり、家の中をダッシュして駆け回っていた。食器棚の上にもへっちゃらでジャンプアップ出来た。家族が食事をしている時など、上から家族を見下ろす様が羨望の的になったりした。
0 件のコメント:
コメントを投稿