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2011年11月3日木曜日

日光ユネスコ協会の勉強会

 

仮屋の展望回廊(6F)からの眺め
窓のガラス越しで何となくぼやけてい
るのが残念。眼下に紅葉酣の
逍遥園が一望できる。
文化の日の今日、日光ユネスコ協会のメンバー有志は平成の大改修工事中の輪王寺を訪れ、文化財保存会の原田技官から工事内容の説明を現場で受ける機会があった。普段なら出来ない見学が出来たことに感謝感激した半日であった。明治12年に山内の別の場所にあったこの輪王寺本堂がこの場所に移築されて以来、二度目の大改修工事であるとのこと。昭和29年~昭和36年に半解体修理をしたときは、完全に参拝客を入れないで行われたそうだが、今回は、参拝客を入れながらの半解体修復工事で最初の試みとのこと。本堂の屋根の朽腐修理のつもりが、虫害被害が発覚したことにより、主柱を始め、殆どの柱、梁、など、大々的に修理の必要が判明。2010年より10年かけての修理工事となった。不可能を可能にする建築技術のすごさを目の当たりにして目から鱗であった。resistgraphなどという虫害調査機器なるもの(ドイツ製)も見せて貰った。凄いのは5トンのクレーン機2機を駆使しての、本堂全体の解体と修復作業のやり方である。ジャッキーを使った曳き家方式で仮屋をスライディングして本堂をすっぽり被せている。虫害被害の修復作業よりも、見学が出来ることも考えた作業足場作りの方に膨大な費用がかかるとのこと。本堂の写真の実物大の大パネルが仮り屋に貼られているが、この大写真をいかにして作ったかの説明もあった。2000万円かかっているという。総工費53億円、内、輪王寺が手前でやるものは輪王寺負担で2億円とか。大変な平成の大工事である。それにしても、虫害被害の恐ろしいこと。・・・犯人は5種類の・・・シバン虫。幼虫が2年かけて食いばむらしい。この虫の研究やら、駆除方法、防虫方法など、あらゆることの調査研究が進行中である。

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