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2013年12月17日火曜日

第29回日光清風塾講話会 「特定秘密保護法の功罪を論じよう」

12月15日 第29回日光清風塾塾長講話会 今回のテーマは「」特定秘密保護法の功罪」

この臨時国会閉会直前に通過されたこの保護法が出来る前は国家公務員法第100条で次のように記されているだけ。
「職員は、職務上知ることが出来た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後といえども同様とする。」非常にあいまいでアメリカ大統領令第13526号とは比にならない。


参加者から出された問題点を列挙。
①秘密規定があいまい。規定が際限なく決められる。
②国民の知る権利が損なわれる。
③52万件もの国家機密が既にあるのに、更に増やす必要があるのか。
④なし崩し的に憲法が変えられる。
⑤国防上、外国からの重要情報が入り易くなる→国益につながる。
⑥国民が知らない間に戦争に行くような体制にならないか。
⑦国及び国民の安全がより確保される。
⑧日本はスパイ天国。これが改善されるのでは。
⑨都合の悪い情報が隠されやすくなる。民主主義の土台が崩れる。

ここで、この法案を急いで通過させた理由は三つある。
①アメリカからの圧力。国家安全保障について体制づくりを急いでいる。
 1996年日米安全保障ガイドラインづくり。(クリントンの時)2013年10月3日2+2会議(日米双方
 の外務大臣、防衛大臣が会談。日本の真剣な取り組みを促す。
②日本自身テロに対する危機感が高まりつつある。(アルジェリアでの日揮社員殺害事件の時の
 情報取りが出来なかったことへの反省。)
③尖閣列島での日中船舶の衝突事件→民主党はビデオ公開にストップをかけたが自衛官が流し
 た。この時、民主党政権は保護法を作るべきと断言。

中国からの脅威が増える状況下で日米安全保障の意識が高まってきている。アメリカが頼りなくなってきている。情報を貰うためには、情報の管理を体制化する必要がある。ギブ&テイクの関係。

この法案には賛否両方あり、報道の自由をかかげているマスコミには恐怖感を与えている。マスコミの問題点→民主主義→自由競争→商業主義・利益追求 日本はマスコミへの信頼度が他の先進国に比して極力高い。80%以上。ノルウェーハ55%程度。日本人のお上意識。長い物には巻かれろ式。日本の民主主義は我々自らが作り上げたものではないところに問題がある。

国益のためには特定秘密保護法は必要だが、大臣のみならず、政治家一般が秘密を洩らした場合の罰則規定はしっかり作り、その保護管理を体制化すべき。それには第三者機関を設けるべき。さらに、本当の民主主義に基づいて、秘密解除の規定もしっかり取り決めるべきである。30年後、50年後には解除して公開するというように。日本人は最も資質、品格のある国民であるという誇りを持ち、きちんとした大人になるべき。人間関係が良ければ情報も入る。国家間も同じ。

1時間の基調講話の後は、更に1時間以上費やすほど意見、コメントが沢山出て内容の深い、興味のある議論となった。





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