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2021年9月17日金曜日

2021年9月15日(水)武内孝善学者先生宅を訪問

 日光清風塾の10月(本来は今月、9月の予定であったが、コロナ禍の為、会場が閉館され、結果的に来月に延期。超多忙の先生のスケジュールが心配されたが、その前日に、関西から帰省されるとのこと。)講話会での講師の先生をお願いしている、高野山大学名誉教授、竹内孝善先生宅を、生沼牧子さんのご案内で夫と訪問させていただいた。コロナ禍の中ではあったが、久しぶりの益子行きドライブは気分上々であった。車の流れは通常と変わらずで、ナビに従って走ったが、何度行っても益子の道には暗い。地図を一度しっかり頭に叩き込まねばといつも思う。

 牧子さんとは1時に益子駅での待ち合わせだったので、それまでに昼食をと、近辺を探し回ったが、余り食事処の無い所。。やっと一軒、探し当てた手打ちラーメン店に入ったところ、"瑞々しい実に美味しいラーメン”に出会って大満足。冷やしつけ麺は最高に美味しかった。チャンスがあったら、又、行って見たい。

 1時に牧子さんと従姉弟さんの雨宮美智子さんに無事合流。牧子さんの先導で私達は雨宮さんの車に乗せていただいて目的の場所に向かった。分かりにくい田舎道というか、山道を行くこと約15分。森林と清水に囲まれた山深い里に佇む家に到着。最初は何か、人里離れた、仙人が住むような雰囲気に思えたが、玄関の中に入ると、正面の低い床台に、一輪挿しに生けられた一輪の白い花と、お香の匂いがまず視覚、嗅覚を和ませてくれた。上品に手をついて客人を迎え入れてくれる文化がそこにはあった。

 長い机に5脚の椅子が用意されたお部屋に入り、先生とご挨拶。空海研究の博士先生はまず、美味しいお茶と和菓子をご自分で用意されて、お茶を入れて下さり、その、しぐさ、姿勢に驚いてしまった。とても、温かく、シャイな、お声も静かで、でも、おもてなしの精神が充満していた。夫が、ご挨拶からいろいろな話へと切り替えて、一般宗教から密教へと、質問を投げかけながら、話が広がっていった。密教の定義を捉えるのはなかなか難しい。如来の秘密とは何を今なすべきか、市上(一般人)個人のレベルに応じて諭すこと。悟りとは本来の自分がわかるということ。救うとか、救えないとかいう話ではない。(夫は、密教は秘密の宗教として、分かりにくい。人間は誰でも、波阿弥陀仏と唱えれば救われるという浄土宗はわかりやすい、としきりに繰り返す。)先生は、我々一人一人は仏と同じものをいただいているので、それに、早く気付いて欲しいと言っているだけのこととおっしゃる。空海は直感的にそれをとらえ、最澄は理論的に説いているとのこと。空海の出生地は未だ、明らかになってはいないが、母方の祖先が豪族物部氏であったことはわかっている由。

 難しいお話を続けながらも、合間合間に、先生は、お茶を沸かしに行ったり来たり、和菓子の次は、果物を用意したりと、常に、おもてなしの精神をお忘れにならない。奥様を亡くされた後、研究に向き合いながらの日常で身に付けられたことなのだろう。凡人には行きつけない世界観があった。沢山の著書もあるが、空海研究には貴重な蔵書を収めた書庫が隣接されている。空海研究所所長として、多くの研究仲間の手助けの下、二トンもの蔵書(日本一の蔵書量)の整理作業も続けておられる。書庫を見せていただいたがまさに圧巻である。

 しばらくして、牧子さんのお話から、この場所は、以前、大野紘平君がコンサートをした青山陶芸家の家だとわかった。牧子さんもあのiコンサートに行っておられたとは。二人ともびっくり仰天した。その当時、私達はまだお互いに存じ上げなかったのである。陶芸家の方が、手放されたこの場所が、今では竹内先生のお住まいになっているとは。帰宅してから、あれはいつだったろうとブログを検索。2017年7月29日(土)であることを確認。奇遇である。あれから、大野紘平君と里子ママが友人に連れられて、我が家に突然見えたのがあのコンサート後間もない、8月5日(土)であった。それから、コンサートがあるたびにお目にかかり、その後、夫が瑞宝中綬章を賜った時には祝賀会を開催して下さった。その時に生沼牧子さん(あの有名な雨宮宇都宮高校元校長の姪御さん)にお会いしたのでした。それからネットワークが広がり、次々と学者先生を紹介して下さることに。今回の竹内先生もそうであった。

 帰り際に家の裏山を拝見。何十種類もの椿の山、珍しい山草、花々、清流にはワサビ、牧子さんの植物知識の豊富なこと。これにも感銘した一日でした。

 ◎追記として、4年前、7月29日のコンサートの時のブログをここにコピペしておきたい。

この週末も雨天の中、三つの動(感動と行動)に恵まれました。益子、新緑の山中に佇む青山でのランチタイムクラシックコンサートに参加出来たこととその足で上京して孫No3とNo6と雨天の中決行された隅田川花火大会をベランダから一緒に観て楽しいひと時を過ごしたこと。そして帰路、夫と初めて浅草の演芸ールに入って落語、漫才を生で堪能して大笑いしたこと。
響子さんのbeautiful&attractiveなバイオリン演奏に魅了され、ピアニストの紘平さんも切れ味の良いタッチで前回に続いて素晴らしい感動を与えてくれました。86歳のお年で80の手習いと言われながら、ご持参の名器ストラディバリウスを弾いて響子さんと共演されたDr.Hinoharaの意欲とバイタリティーにも圧倒されました。
おまけに今回は驚きのハプニングあり。ランチタイムのテーブルでのお話から当時父が仕事の関係で赴任していた春川が私の生誕地であることが伝わってしまい、突如「冬のソナタ」のテーマ曲がピアノで生演奏されたこと。そのサービス精神にすっかり舞い上がってしまいました。




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